ある日、あるクラウドファンディングのページを見つけたのは本当にたまたまの偶然でした。帯広市の軽音楽部の高校生が、「帯広の緑ヶ丘公園のグリーンステージで軽音楽のフェスをやりたいんだ!」という趣旨でした。
私が高校生だったころ、学校にもやっぱり軽音楽部があって、友人の何人かは毎日熱心に練習していました。そのうちの一人は、後にわりと名の知れたギタリストになりましたが、エネルギーをたぎらせたティーンエージャーにとって、音楽がそのはけ口になるのは自然なことです。
「あんなガチャガチャした曲はけしからん」
みたいなことを言う大人たちだって、若いころは同じように音楽に熱中していたわけですから、そんなの気にしてられないですよね。
音楽をやっていれば、ライブをやりたくなります。スポーツをやっていれば試合がしたくなります。何だって同じです。でも音楽をやっている若者が、十勝でその場を得られるかと言えば、それはやはり難しいでしょう。ストリートライブするのでさえ簡単じゃないです。
なので、公園のグリーンステージでフェスを、という企画にはもろ手を挙げて賛同することにしました。公園で行われることが許されるのが、公務員が考えた企画でなければいけない理屈なんてどこにもありません。そりゃ少々その日は賑やかでしょうが、そういうのに過剰に反応する社会は、いささか狭量に過ぎると思います。
クラウドファンディングも成功し、実際のフェスも盛況だったようで何よりでした。
つい先日、実行委員長だったという高校生が、わざわざ事務所に来てくれて、協賛のお礼と報告をしてくれました。聞けば一軒一軒手分けして挨拶回りをしているとのこと。これは継続的にやっていくイベントにするなら本当に大事ですが、高校生でちゃんとそこまでできるだけで感嘆するしかないです。
何よりも、高校生自身が企画し、運営し、さらにはスポンサー獲得の活動までやるという意気込みだけでも評価に値すると思います。実際イベントの企画をやってみた経験がある方はお分かりになるでしょうが、下準備から何から、本当に大変です。その経験が、彼らの将来に必ず生きることでしょう。
そしてその経験を、次の代につないでほしいなと思います。
個人的には、十勝の夏を彩るイベントが増えるだけで大歓迎です。来年も楽しみにしています。
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